◆アミアカルバ(Amia calva)古代魚の魅力とは。販売価格・流通や飼育方法・飼育環境の注意点とは?幼い個体を入手したならば。
久しぶりにアミアカルバの幼魚が来ました。
アロワナやポリプテルスと言った古代魚の仲間であり、1属1種という独自のキャラクターを持っています。
歌舞伎の隈取り(くまどり)を思わせるような表情や、身体の1/3にも達する程の背鰭を器用に動かし泳ぐ姿も特徴的です。
年々、入手数が減少するにつれ、販売価格も高騰してきており、今後の流通事情も気になります。(2019年現在)
歌舞伎の隈取りのようなフェイス(笑)
本種の魅力ポイントでもあると思います。
大きな口で、もぐもぐと食べる姿を見ていると、こちらも食欲が沸いてきそうです。
この調子で、すくすく育って欲しいものです!
◆痩せている幼いアミアカルバ個体は大丈夫?
入荷してすぐの個体は、痩せていることがあります。頭デッカチなシルエットは可愛らしくもありますが、心配でもあります。
痩せていても元気な個体は、お店に入荷して数日あれば、みるみる身体がふっくらとして来ます。
冷凍赤虫やイトミミズ、ミナミヌマエビやアカヒレ、メダカなど、育成するアミアカルバに合わせて与えます。
お店で管理されて、太ってこない個体というのは、食欲低下や体調不良が懸念されます。
痩せていて、さらに元気もない個体は購入を控えましょう。
2匹で一緒にごはんタイム(笑)
冷凍赤虫が好みでした。
ちょっと痩せている個体も、食欲が確認できるのは、かなり安心するポイントの1つです。
食欲低下してしまったら、与える食べ物を変えてみたり、水温水質などの管理環境の見直しをしてみましょう!
◆冷たい所に住むアミアカルバの水温管理問題
アミアカルバを飼育するうえで、気になるポイントは『水温』です。
水温の適正範囲は12~26℃です。18℃前後を好み活発な活動が確認できます。
水温が生態に与える影響は大きく、適さない水温に、水の汚れや、好まない水質などが重なることは、原因を積み重ねる事となり、生態のロスへと繋がりますので、気を付けます。
冬場は温度調整可能なサーモスタット・ヒーターでコントロール可能です。問題は夏場で、部屋ごと室内エアコンで管理したり、水換え、ファン、扇風機、凍ったペットボトル(冷やし過ぎに注意)などで工夫します。
少し大変ですが、水槽専用クーラーの設置も検討してみてはいかがでしょうか。かなり安心して水温管理が行えるようになります。
24℃前後に。
しっかりと水合わせの時間もとるのは、それだけ水合わせの失敗が勿体無いから。
浮かべて水温を合わせるだけではなく、袋に穴を開けてあり、次の水を教えてあげます。
購入後、一週間以内に生態ロスするのは、水合わがあやしい…
◆幼いアミアカルバの混泳問題
混泳は難易度が高い性質をしています。
まず、適正水温が合う魚種の代表は、スポッテッド・ガーなどの仲間でしたが、現在は特定外来生物に指定されたため販売が禁止されています。
水温は18℃を好み、高くても26℃以下管理に合うお魚は一握りです。
また、同種でも争いが見られたり、飼育には最低でも90×45×45水槽が必要となるほど大型になるので、飼育設備の準備が必要です。
幼い個体同士は、そこまで激しく争わないので一緒に混泳させることも可能です。噛み合う姿も見られますが、寄り添うように行動したりと、じゃれ合っているようにも見えます。
ただし、パワーバランス(個体の体格差や、数のバランス)が崩れると生態ロスへと繋がりますので注意が必要です。
【まとめ】
付加価値が上がり、販売価格の面でも気軽には購入しづらい存在になって来ました。
いつ飼育するのか…はタイミングの合う合わないもあると思いますが、興味のある方は、飼育方法を学び検討しましょう。
ぜひ一度は飼いたい1属1種の魅力ある魚です!
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