◆水槽で飼育する錦鯉たち。ドイツ鯉(どいつごい)の魅力とは。
◆中央アジアと中国に発祥した鯉は、主に食用として全世界へと広がり養殖がなされていきました。
◆ドイツ鯉の由来とは
その後オーストラリアやドイツへ渡り、食用の利便性を上げるために品種改良が進められ、鱗のある鯉よりも調理がしやすい『鱗(うろこ)のほとんどない鯉』が作出されたのが本品種の由来です。
元々ドイツ鯉は全身地味な灰色・薄黒色で、鱗がまばらかほぼない種類であり、体格も良く内臓体質も強靭であるため、成長が早く食用を目的とした養殖に非常に向いている鯉でした。
◆受け入れられなかった一面も…
日本にも1904年に革鯉タイプと鏡鯉タイプのドイツ鯉がごく少数稚魚で輸入されましたが、鱗のないドイツ鯉はグロテスクな印象で、当時の日本では食用として受け入れられず定着はしませんでした。
しかし、鑑賞魚として当時の錦鯉との初めての交配により秋翠(しゅうすい)が新品種として作出され、体格の良い、強健種であるドイツ鯉の特徴を受け継ぎ、現在に至ります。
◆ドイツ品種が持つ魅力とは?!
このように、ドイツ鯉は錦鯉の改良・繁栄に大きく影響をもたらしてきた存在です。各品種とも鱗のないなめらかな肌地のため、緋も墨も見事なメリハリを持ち、筆で塗り分けたようなキワ(色の境目)の素晴らしい個体が多く存在することも、本品種の最大の魅力の一つです!
横見の飼育スタイルであっても、アート的な魅力を感じることができる品種群と言えるでしょう。
◆ドイツ鯉たちとは
ドイツ紅白、ドイツ大正三色などは、先程の説明にもあった通りキワが綺麗な個体も多く、御三家(紅白・大正三色・昭和三色)のドイツ品種というのともあり、人気です。
ドイツプラチナ、ドイツ黄金、ドイツ虎黄金など、鱗の個体差が魅力となり、飼育者が好みの個体を選べるので、大変魅力的な存在です!
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