◆熱帯魚・金魚の『尾腐れ病』の治療をすると水が濁ってしまう訳。
尾腐れ病は珍しい病気ではありません。
長くアクアリウムをやっていると、遅かれ早かれ経験する病気の1つです。
いざ、必要な薬を投与すると「翌日に水が濁っている・・・」なんてことが起こります。
(これは尾腐れ病に限らず、水槽に薬を入れたシチェーションでは起こります。)
こんな時にどうしたら良いのか分かっている人は少ないです。
◆濁りの原因は、バクテリアの死骸が浮いているせいです。
水を浄化してくれるバクテリアも『細菌』なので、病原菌共々殺菌されました。
バクテリア(細菌)は、フィルターにも引っかからないほど小さく、その死骸が水中を漂っている状態になります。
これはある意味順調ですが、そのまま放置しておくべきでもありません。
水換えを行い薬を再度投与します。
ここからの管理は、魚病薬の説明書には書いてありませんが、魚をロスしないためには重要なポイントにもなっています。
◆濁るのは薬が効いてる証拠
濁っているというのは、印象が悪いですが薬の効果が出ているという事です。
薬を入れても濁らなかったとう水槽は、単純にバクテリアの数が少なかった可能性があります。
(バクテリアが少ないと、水質が不安定になり、結果的に病気にかかりやすい)
また、薬が効いているかは、魚の傷口をよく観察し、病状が止まったり回復傾向があれば良しです。
悪化しているようならば、もう一度薬を投与したり、他の魚病薬を試してみるなどを試みましょう。
◆『尾腐れ病』に効く薬とは?
薬のパッケージには『尾腐れ病』と書いてありますが、どれを選べばよいのかが分かりませんよね。
尾腐れ病には『色素剤』と『抗菌剤』が効果的と言われておりますが、症状が重くなると『抗菌剤』に頼る傾向があります。
※エビデンス(証拠)は私の経験則なので、ご参考程度にしてください。
簡単に分類分けしてみると・・・
【色素系の薬】
メチレンブルー水溶液
・メチレンブル
主に白点病で活躍します。
アグテン
・マラカイトグリーン(しゅう酸塩)
軽い症状にはこれで治療します。
『色素剤の薬剤名』
メチレンブルー
マラカイトグリーン(しゅう酸塩)
【抗菌剤系の薬】
グリーンFゴールド顆粒
・ニトロフラゾン(5g/10.5g)
・スルファメラジンナトリウム(5g/10.5g)
一番頼りにしています。
エルバージュエース
・ニフルスチレン酸ナトリウム
グリーンFゴールド顆粒で成果が見られない時に。
観パラd
・オキソリン酸(1ml/50mg)
同じく効果が出ない時の選択肢です。
グリーンFゴールドリキッド
・オキソリン酸(100ml/500mg)
観パラより薄めで、水草水槽に使えます。
『抗菌剤の薬剤名』
スルファメラジンナトリウム
スルファジメトキシン
ニトロフラゾン
ニフルスチレン酸ナトリウム
オキソリン酸
難し成分を覚える必要はありません。
一言感想を添えてみました。
経験者ほど治療方法を確立されており、治し方は人それぞれだという反面も垣間見えます。
ポイントとしては、早期治療です。
◆水換えをしっかり行いリカバリーする
せっかく細菌を殺しても、水が汚れていてはいけません。
水換えを行い、綺麗な水質へ戻すことでより回復しやすくなります。
しかし、むやみな水換えは魚の体力を奪ってしまうことも知っておきましょう。
この基準が曖昧なので、難しいところです。
・若干の濁り具合ならば、3日ほど経過した時点で1/2水換えします。
・普通に濁りを感じる様子でしたら、その場で1/2~1/3水換えを行います。
・だいぶ濁っている場合は、その場で1/2~2/3ほど換えます。
この感覚で毎日チェックしましょう。
例えば翌日に『若干の濁り』から『普通に濁り』を感じるほどになったら、その場で1/2~1/3の水換えを行なうといった具合です。
換えた分の薬は再投与しましょう。
◆魚の治療は簡単ではない
魚の病気は必ず治せるものではありませんが、諦めずに治療する事で回復させる事が出来ます。
『やらなかった後悔』よりも『やった後悔』の方が良いです。
ではでは(^^)