◆更紗蝶尾(良物)の転覆病予防する3つのポイント。飼育や通販を含めた販売や価格帯とは。
更紗蝶尾(さらさちょうび)
蝶尾は出目金のヒレを大きくしたような金魚です。幼い個体は大差ありませんが、1年、2年と成長させることで、見応えのある姿に変わります。
お客様から、「蝶尾は転覆病になりやすくて、困っている」とうご相談がありました。そこで『転覆病の3つの対策』をご紹介します。
すでに転覆していても、これから転覆させたく無い方もご参考にどうぞ。
◆エサを冷凍赤虫に限定する
転覆病の多くは、人工飼料を食べて起こる『消化不良』が原因です。購入する時から浮かんでいたのではなく、「飼育していたら浮かんでしまった」という事は、日常管理の中に目を向けると原因が隠れています。
冷凍赤虫は少し高価な飼料ですが、犬猫と比べれば格段に安く済みます。また転覆症状が改善されれば、人工飼料のメーカーを変えてみたり、1日おきに赤虫と人工飼料を与えるなど工夫もできます。
特に水温の下がりやすい季節は、消化不良も起こしやすいので、寒い季節は冷凍赤虫という使い方もありです。
◆バクテリアを整える
目には見えませんが、水質を安定させてくれるのは『バクテリア』です。水質が安定すると金魚はストレスを受けづらくなり体調が整いやすくなります。
転覆病以外の病気予防にもなり、金魚自体もコンディション良く、艶があり元気な姿を楽しむことができるだけではなく、コケの予防効果もあるのがバクテリアなんです。
具体的なバクテリアを整える方法は、市販の液体タイプのバクテリアを追加します。各メーカーから販売されているので、どれを選ぶか迷ってしまいますが、GEXのサイクルがお勧めです。
◆温度と塩分で活性化させる
転覆症状の原因の多くは消化不良なので、金魚の活性を良くすることで消化を促すイメージです。
お魚は変温動物といい、周りの温度が低ければ“動きがにぶく”なります。逆に温めてあげる事で“動きを活発”にすることができます。
さらに『塩分濃度調整』を行う事も、同じように消化を促す効果が期待できる方法です。はじめは塩を入れる事に違和感がある方も多いですが、水族館でも利用される手法なのでお勧めです。
◆入荷後の飼育レポート
この子は袋の中でも元気に泳いでおり、1時間ほどの水合わせを行い、袋の水ごと水槽へ放ちました。
移動後2〜3日は調子を崩しやすいです。この時に過剰な人工飼料のあげすぎは転覆病のリスクを上げるので注意します。
ウチも調子がイマイチな時は冷凍赤虫、元気いっぱいなら人工飼料を与える日が多いです。自分のやりやすい方法を見つけましょう。
◆通販を含めた販売や価格帯とは
入手難易度Bクラス。良物の流通は少なめです。
更紗蝶尾の良物は、普通の個体よりも希少価値が高く高価です。しかし自分が気に入れば『良物』にこだわらず、ピンときた子を飼育すると良いです。
写真の個体はMS(小さめなMサイズ)で、¥2000〜¥3000が目安です。良物にこだわらなければ数百円安く手に入ります。
ではでは(^^)