◆丈夫で強健な水草は、屋外への逸出に注意する。アナカリス、クロモ、ラガロシフォン・マヨールとは。

◆アナカリス

別名オオカナダモ、金魚藻

元は南米に分布するトチカガミ科の植物です。日本でも帰化がみられます。

カボンバと並んで、金魚藻としてホームセンターでも欠かせない存在です。鉛巻きの状態で販売され、ほどいて植え込むのも良いが、浮力が強く浮きやすいので、そのまま利用される事も多い。

大正から昭和初期に実験植物として輸入されたのが国内で広がってしまいました。世界的にも広く分布しており問題にもなっている。

寒さに強く、強健で育てやすい。

葉縁に細鋸葉が付くが目立たなく、各節に3~5輪生となる事が多い。金魚やメダカにはお馴染みの存在となっています。

やはり屋外への逸出には注意したい。

◆クロモ

旧大陸に広く分布するトチカガミ科の植物で、アナカリスにとても似ています。

各節に3~8輪生で鋸葉が目立つ点など、アナカリスとクロモの識別も可能だが、育成環境でも紛らわしい点が多々あり、産地による形状の差も少なくない。

日本に分布している植物ではありますが、こちらも外国産との見分けがつかない限り、不用意に屋外への逸出は避けましょう。

アナカリスに比べてぐっと流通量は減り、価格も一般的(アナカリスは安価)です。

◆ラガロシフォン・マヨール

アフリカ南部に分布するトチカガミ科の植物です。別名クロモモドキ。本種は葉が特徴的で見分けやすいです。

ヨーロッパでは100年以上前から利用されている伝統的なアクアリウムプランツ。葉は線形で茎にらせん状に付きながら、著しく反り返るのが一番のちがいです。

環境適応力が高く、水槽に慣れるとたいへん強健で寒さにも強い。

屋外への逸出にはくれぐれも注意します。

流通量もそれなりにあり、ホームセンターでも見かける程で、鉛巻きでよく販売されています。