水草の販売水槽はオーバーフロー。二酸化炭素を必要とする水草にとって酸素の供給を得意とするオーバーフローの相性は良くない。育成できる環境へ調整していこう。

  • 水草を育てるには
  • このままでは枯れてゆく
  • 二酸化炭素を強制添加する。
  • 逃さないもうひと手間

 

 

水草を育てるには

『光』『肥料』『CO2』がポイントとなる。3つのバランスが整うことが重要で、どれかばかりが豊富でも具合が悪い。たとえば、光だけが強く肥料が少ない環境は、「走るだけ走らされたのにゴハンは抜きです」の状態になってしまう。草は調子を落としていく。

 

 

このままでは枯れる待ちだ。

販売水槽の様子を観察していたが、やはり水草の調子が良くない。水上葉のまま枯れてしまう。葉と葉の間が間延びする。変にコケが付くなど。水槽に入れておいて徐々に売れない状態になってしまうのは困るってしまう。

ライトはLEDが設置されている。底材には大磯砂利やソイルが水槽ごとに敷かれているが、肥料の添加はしていない。CO2の添加は行っていなかった。なんとかせねば。

 

 

二酸化炭素(CO2)を強制添加する

CO2ボンベから強制的に二酸化炭素を溶かし込む。ただし、オーバーフロー水槽の場合はCO2の設置箇所を間違えると意味がない。ではどこに付けるのだろうか?

そもそも、魚が入っていない水草水槽で酸素が必要なところといえばどこだろうか?それはろ過槽に住む好気バクテリアになる。(バクテリアは酸素で繁殖するため)このバクテリアを通過したあとの水流にCO2を溶かし込むことで効率良く水草へ届けることができる。これで今後は管理をしていこう。

左側の茶色いリングろ材を通過した水は、写真中央の吸い込み口直前でCO2添加。すぐさまポンプに吸われていく。

 

 

逃がさないもうひと手間

さらに気になっていたのが、排出口から出てきた水(CO2を含ませている)が水面を叩いてジャバジャバ落ちていることだ。これだけ水と空気が触れて混ざっていては酸素が溶けてCO2逃げ放題だ。シンプルにホースで延長するだけで成果が変わる。